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通化砿業 道清煤砿 北斜井
Daoqing Coal Mine / North Inclined Shaft
2019.9.2
レポート :  【 2019.9 】
         
   
白山市にある 板石砿業を再訪するにあたり、周辺に面白そうな砿山がないかと Google Earth を眺めていたところ、街の郊外に 少し 気になる ズリ捨て場を見つけることができました。

国鉄の最寄り駅としては 道清駅が近いのですが、停車する列車も少ないため、白山市内からタクシーを利用して 訪れてみることにしました。

なお、どのような機関車が使われているのか については、訪問するまで わかりませんでした。

今回の案内は 瀋陽の李卓珣さんに お願いしています。
 
   

 
 
  S303省道から 脇道に入った途端、未舗装の悪路になったため、その先は 歩いて 目的地に向かうことになりました。

ようやく 施設に到着し、撮影の許可をもらって 建物の間を抜けていくと、ズリ捨て線の全貌が見渡せるようになりました。

手前の方には、ナベトロを繋いだバッテリー機関車や、予備機と思われる 同型の機関車が停まっています。

 
     
  坂道をくだって、軌道に近寄ってみることにします。

機関車に繋がれた 3両のナベトロは 幅の広い 特殊な車両で、機関車と比べて 何ともアンバランスです。

後ろの真赤な建物は、どうやら 充電施設と詰所を兼ねたものらしく、しばらく待っていると 中から運転士が 出てきて 機関車に乗り込みました。


 
     
  列車は、まず 斜坑の方に向かって 走り出しました。

斜坑の石垣の上には、インクラインで 坑内から運び上げられたトロッコが並んでいますが、列車は 下部に設けられたトンネルの中へ 入って行きます。

どうやら 中で、トロッコのズリを、下のナベトロに載せ替えるようです。



 
     
  ナベトロに ズリを積み終えると、列車は 推進運転で 動き始めました。

途中には 分岐点もありますが、左手には向かわず 真っすぐ 先へと進んで行きます。
     
  上の写真の続きです。

ズリ捨て列車は、いよいよ崖際を走り始めました。

推進運転だけに 脱線しないか心配でしたが、別に 速度を落とすわけでもなく、軽快に 走り続けます。


 
     
  ズリ捨て線の終点に 近づくと、列車は 速度を落としました。

左に見える赤い建物は、仮設の職員詰所です。
 
     
  列車が停止すると、詰所から 飛び出してきた職員達が、ナベトロを操作して ズリを崖下に落とし始めました。

この辺りの眺望は素晴らしく、眼下に 国鉄の道清駅を見渡すことができます。

なお、このズリ捨て場は 道清煤砿の北斜井という名前で、 道清駅に隣接する道清煤砿(本砿)とは 地下で繋がっていることを知らされました。
     
  戻りの空車列車の最後部には、先ほどの職員達のうちの1人が 乗り込みました。
     
  上の写真の続きです。

列車は、戻る際も 結構な速度で 目の前を走り抜けて行きました。

ズリ捨て列車は、14時頃から わずか1時間ほどの間に数往復 走ると、この日の作業を終えてしまいました。