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樺南森林鉄路
 Huanan Forest Railway
2019.1.13
レポート : 【 2009.9-準備中 】  【 2011.4ー準備中 】 【 2017.7 運行停止中 】  【 2019.1 】
         
   
今回の訪中は、当初 興隆森林鉄路で C2型蒸機機関車によるチャーター列車の撮影を計画していました。

実現すれば、私にとって5年振りの訪問となるはずでしたが、4日前の試運転中に ボイラーの煙管が破損してしまい、急遽 他の訪問先を探さなくてはならなくなりました。

出発直前のトラブル発生であり、一時はどうなることかと 途方に暮れましたが、ハルビンの旅行社(趙 志孚さん)の尽力により、訪問先を樺南森林鉄路に変更して 同様の企画が遂行できる見通しとなりました。

樺南森林鉄路では、2018年10月から 短い区間ながら 週末に 観光列車の定期運行を開始しており、また 年末に ハルビン-ジャムス間の高速鉄道が開通したことも 幸いでした。

当日の早朝 ジャムス駅で 顔を合せた8人(ガイドの鄭さんを含む)は、樺南へと向かう列車に乗り込みました。
 
   

 
  朝7時過ぎに 国鉄 樺南駅に着いた私達は、朝食の後、林業局 手配の車で 林鉄車庫へと 向かいました。

車庫の北側には、観光客用のエントランスホールが建っており 樺南林業局の気合の入れ方が 伺えます。

一般の観光客は 建物裏手にあるプラットホームから 列車に乗車するわけですが、私達は 中で 手荷物を預け、まずは 車庫へと向かいます。
     
  車庫では 011号機が 準備の最中で、盛んに白煙を上げているところでした。

この日は日曜日で 観光列車が走る日ですが、冬期は 1.3km 先にある "新"樺南駅 での折返し運転になっており、発車時刻も 9時30分発 と 通常より 30分遅くなっているそうです。

我々は 林業局 手配の車で 沿線の下見に向かうことにしました。
     
  走行距離が 1.3km では、列車を追い越して 何度も撮る というわけにもいきません。

街外れの併用軌道風の場所で、観光列車の通過を待つことに決まりました。

3両の客車を従えた 観光列車がやってきたのは、9時35分のことでした(011号機)。

 
     
  私達が "新"樺南駅に到着した時は、既に 乗客達が 列車から降り始めていました(011号機)。

私達が予想していたよりも 多くの人が乗車していたらしく(失礼)、真冬にもかかわらず プラットホームには 20人近くの姿がありました。

後で聞いたところでは、この日の乗客には ハルビンの写真愛好家団体が含まれていたようです。

なお この駅舎は 新たに造られたものですが、かつての 林鉄駅の雰囲気が再現されています。
     
  9時45分頃、乗客を降ろした観光列車は、一旦 バックして プラットホームを離れ、その後 再び同じ線に 進入してきました(011号機)。

もしかすると、写真愛好家団体へのサービスだったのかも しれません。


 
     
  011号機が、再び "新"樺南駅に到着したところです。


 
     
  9時50分頃、"新"樺南駅の構内で 機関車の入換作業が始まりました(011号機)。

このあとは、テンダファーストで 車庫へ戻ることになります。
     
  折返しの観光列車に 乗車することになりました。

客車3両のうち、2両はこのような 内装・座席です。

最近、結婚式の記念列車を走らせた 新郎新婦が居たらしく、車内の装飾が そのままになっているそうです。
 
     
  もう1両は、ご覧のような シェルシート風の座席を備えた豪華客車です。

いずれの車両も 内装こそ新しいものの カーテンレールなどに錆も出ていますので、他の林鉄から譲り受けた中古車両かもしれません。

なお、ご覧のように 女性客室乗務員も添乗しています。
     
  折返しの列車は、10時25分位に"新"樺南駅を発車しました。

客車のデッキ超しに、奮闘するC2を眺めるのは快適です(011号機)。
 
     
  列車は わずか5分ほどで、車庫に戻ってきました。

客車を切り離した機関車は、新たに設置されたターンテーブルへと向かいました(011号機)。

午後のチャーター列車については、戻りが チムニーファーストになるよう依頼しているため 機関車の向きを変えなければなりません。

ターンテーブルとの段差が大きく、職員達は 機関車を載せるのに 苦労していました。

 
     
  午後のチャーター列車は、5km先にある折返し点まで 走ってもらえることになりました。

折返し点での機回しができないため、途中の "新"樺南駅までは テンダファーストで、その先は 機関車を 後部に付け替えての 推進運転となります。

折返し点手前で 後方から撮ってみたのがこの写真です(011号機)。

14時前に 目の前を通過したのは フラットカーを連結した 混合列車でした。
     
  チムニーファーストとなる 戻りのチャーター列車は、 "新"樺南駅 の前後 数ケ所で撮影できることになりました。

この写真は、"新"樺南駅の少し東にある畑のなかで撮ったものです(011号機)。


 
     
  こちらは、14時半頃に "新"樺南駅の先で 撮ったものです(011号機)。
     
  車庫に戻った後は、庫内でのバルブ撮影の時間です(011号機)。

右側では、緩急車の更新工事が行なわれている最中でした。
     
  この日は、午後のチャーター列車の前に レールバスを走らせてもらう約束がありました。

ところが、エンジンの調子が 思わしくなく "調整に時間がかかるため 走らせるのは 一番最後で・・" と 言われていました。

日も陰り 薄暗くなり始めた "新"樺南駅で 待っていたところ、姿を現したのは 011号機に曳かれたレールバスでした。

どうやら エンジン調整が 間に合わなかった模様です。

写真は、15時40分頃、"新"樺南駅の構内で機回しを行なう 011号機 と レールバスです。
     
  011号機が曳く レールバスは、"新"樺南駅で折返すため、この日 最後の撮影を 途中区間で行ないました。

その後は、早めの夕食を樺南で済ませたのですが、国鉄・高鉄を乗り継ぐことで、22時14分に ハルビン駅に到着することができました。

数年前と比べても、隔世の感を禁じ得ませんでした。