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楡新煤廠
Yuxin Coal Plant
2018.6.3
レポート :  【 2018.6 】
         
   
今回は、古藺県に散在する小炭砿を 幾つか 回ってみたいと考え 計画を立てました。

叙永の街で タクシーに乗り、最初に 訪れたのが 楡新煤廠です。

この楡新煤廠に関しては 事前に ネットなどで調べたものの 情報がなく、果たして どのような機関車が活躍しているのか 確認するのを 楽しみにしていました。

なお、ガイドは 前日に引き続き 成都の王涛さんにお願いしています。
 
   

 
  楡新煤廠に到着したのは、10時半頃でした。

最初に 石炭の積出施設を訪れました。

ご覧のように チップラーの並ぶ施設の周りは、大屋根に覆われていて、石炭を雨に濡らすことなく 積出すことができます。
     
  積替施設の先には、バッテリー機関車が 停まっていました。
     
  更に奥に進んで行くと スクラップ置き場と思われる場所があり、ディーゼル機関車の廃車体が 2両 押し込まれていました。

ともに 個性的な車両なので、現役で活躍していた頃に 訪れたかったな と思います。



 
     
  車庫の前では、先ほどとは別のバッテリー機関車の走る姿も 見受けられました。

この炭砿では、以前は ディーゼル機関車を使っていたものの、バッテリー機関車に 切り替えてしまったのかな と (この時は)推測しました。

すれ違った職員が、まもなく ズリを積んだ列車が 坑内から出てくるよ と教えてくれたので、急いで 坑口の方に向かいます。


 
     
  暫らく 坑口付近で待機していると、坑道から 何と 機関車のエンジン音が聞こえてきました。

やがて姿を見せたのは、小型のディーゼル機関車の曳く列車でした。

てっきり バッテリー機関車が出てくるものとばかり 思っていたので、嬉しかったのを覚えています。

10時50分頃のことでした。
     
  機関車は、先ほど見かけた廃車体と よく似ています(屋根のデザインが 特徴的です)。

列車は 何度か停止し、その都度 職員達が トロッコを覗き込みます。

どうやら ズリを運んできたトロッコに、石炭が 混じっていないか、調べているようです。
     
  間もなく 先ほどの積替施設が見えてきましたが、待ち構えていた職員が ポイントを 切替てしまいました。
 
     
  列車は、大屋根には 覆われていない 別のチップラーの方に進んで行きます。

こちらは ズリ捨て線用のチップラーのようです。
     
  機関車は ズリ捨て場の手前で 一旦トロッコを切り離すと、ロープで繋ぎ直しました。

そして、チップラーに ぶつからならないよう トロッコの 手前の線路を 走り始めました。


 
     
  その後、切り離されたトロッコは、1台ずつ  担当職員の手作業で チップラーにセットされては、ズリが落とされて行きます。

一方、身軽になった機関車は、単機で 戻り始めました。
 
     
  機関車は、デルタ線を使って 向きを変えると、大屋根の前で 停車し、運転士は立ち去ってしまいました。

運転席には、クッション代わりに 重ねた段ボールが 敷かれていました。

それにしても、前後ともに ヘッドライトのない 坑内用の機関車というのも 珍しい存在です(運転士は ヘルメットのライトで対応か?)。



 
     
  機関車の後ろには、排ガス浄化装置の給水口が付いています。

キャップが失われたのか、手袋で代用されていて、走行中 ずっと 気になっていました。

なお 運転席に取り付けられた銘板から、このディーゼル機関車は 大竹県迅海煤砿機械廠 製の 3.5t タイプ('04年 製造)であることがわかりました。

わずか 40分ほどの滞在でしたが、思いのほか 成果の得られたでした。