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雲南金沙砿業 湯丹銅砿
Yunnan Jinsha Mining / Shangdan Copper Mine

2018.3.15
レポート :  【 2018.3 】
         
   
東川滞在2日目のこの日は、前日訪れた落雪銅砿の近くにある 湯丹銅砿を訪れます。

落雪銅砿の往復の際は、湯丹銅砿の横を通って行くのが近道のはずですが、前日の タクシー運転手は 何故か敬遠して 遠回りルートを選びました。

この日は、行き先を告げてから タクシーに乗った訳で、道中で その理由を思い知らされることになります。

ガイドは、引き続き 李卓珣さんに お願いしました。
 
   

  前日に引き続き、東川の街から タクシーを利用して 現地を目指すことにしました。

奥の方から 川に沿うように続く道が、東川からの道路(龍東格公路)です。

一方 この山裾から 湯丹銅砿に至る道路は 省道(S101)とは言え、道路脇には ガードレールはもちろん 樹木もなく、真下には 50m位の絶壁が続く区間を 恐る恐る通らねばならず、見晴らしを楽しむ余裕など ありませんでした。

前日のタクシーが この道を避けた理由が 納得できました。


 
     
  8時40分に、ようやく 標高1,650mにある上段(坑口の名前)の構内を見渡せる地点に到着しました。

折しも 人車列車が到着したのか、砿夫達が下車しているところでした。

一方 隣の線路には オレンジ色の車両を曳いた電気機関車が停車しており、すぐに 動き出しました(5号機)。
     
  先ほどの列車です(5号機)。

走り出して、少し前に進んだところです。

小さな列車とは対照的に、周りにそびえる木々が 印象的でした。
     
  上段の構内へ降りて行くと、先ほどの列車の姿は 既にありませんでした。

構内の片隅では、整備中の機関車の通電試験が行われているところでした(10号機)。
     
  構内に来て5分もしないうちに 先ほどの 5号機が、戻ってきました。

機関車の向きが、先ほどまで とは 変わっています。
     
  5号機は、先ほどのオレンジ色の車両に加えて グランビー砿車(空車)も曳いています。

ごくわずかな時間で、方向転換とトロッコの連結作業を済ませたようです。

なお オレンジ色の車両は、グランビー砿車を改造し屋根を付けた代用人車でした。
     
  白い建物の前に 列車が停止すると、待ち構えていた数名の坑夫達が 代用人車に乗り込みました(5号機)。

その間 運転士は 気になることがあるのか、下車して 何やら 機関車の様子を確認していました。
     
  横から眺めると、代用人車の隙間に 砿夫達のヘルメットが並んでいて、見るからに 窮屈そうです(5号機)。

列車は、間もなく 前方(坑口の方)へ 走り出しました。

後を追いかけようとしたところ、居合わせた職員から "坑口の手前には 積出施設があり 危険なので、この先へは行かないように" と、止められてしまいました。

 
     
  列車が走り去ってしまうと、行き来する職員の姿もなくなり、構内は 急に静かになりました。

右手に停まっている 青い人車のところへ行ってみます。
     
  ボギー車で 室内の足元付近も 広く造られているので、先ほどの代用人車よりは 乗り心地が良さそうです。
     
  前に進むのを止められたので、反対方向へ行ってみることにしました。

少し歩いて行くと、軌道は ループ状になっていて、5号機が 先ほど 向きを素早く変えることができた理由がわかりました。
 
     
  ループ線の先には、車庫(左側)と ズリ捨て場(右側)があり、奥は行き止まりでした。




 
     
  次は、標高 1,410m にある 中段の坑口を目指すことにしました。

途中でタクシーを降り 未舗装の脇道を歩いて行くと、眼下に 中段のズリ捨て線 や 線路上に並んだ廃車体が見えてきました。

タイミング良く 列車の出入りがあれば カメラに収めたいと思い 暫らく待ってみたのですが、何の動きもありませんでした。


 
     
  代わりに、中段の構内から 黄色い荷物室を備えたトラックが やってきました。

運転士に尋ねたところ、坑内で使う 火薬を搬入してきた帰りだそうです。

危険物を扱う 中段の構内は 上段に比べて警備が厳しいらしく、これ以上 近寄るのは 見合わせました。
     
  構内の奥の方には、火薬を搬入するための 黄色い有蓋車が 見えています。

貨車を挟んで、前後に 2両の電気機関車の姿も確認できましたが、動く気配はありませんでした。
 
     
  最後は 再び 省道を通って、下段のある 標高 1,200m 付近へ降りてきました。

予め Google の衛星写真を見ていても、ここは 選砿施設や工場らしき建物が周りに並んでいて、進入するは難しそうでした。

訪れてみると、案の定 周囲は塀に囲まれていて、門の中に 入れてくれません。

覚悟していたことなので、施設を挟んだ 向かいの道路から、施設に出入りする砿石列車(プッシュプル編成)を眺めることにしました。

 
     
  砿石を降ろし終えた 空車列車は、崖沿いに 坑内へと 引き返して行きました。

この後は 一旦 東川へ引き返し、バスで昆明に戻りました。