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旺蒼東河煤業 治城煤砿
Wangcang Donghe Coal Mining / Zhicheng Mine
2018.3.7
レポート :  【 2018.3 】
         
   
前日、旺蒼県の他の炭砿を案内してくれた タクシー運転手さんが 「旺蒼の街外れにも 治城煤砿 という炭砿があり、こちらでも 機関車を使って 石炭を運び出しているけれど、近くなので、明日にでも 行ってみる?」 と言ってくれました。

今まで Google Earth の衛星写真は 何度も見ていたのですが、見逃していたらしく 初めて耳にする情報でした。

このため、早速 翌朝 連れて行ってもらうよう、予約しました。

一体、どんな機関車が走っているのでしょう?

なお、現地には 前日に引き続いて 成都の王涛さんに ご一緒してもらいました。
 
   

 
  8時半に、炭砿の構内を訪れてみました。

右手には これから 斜坑に運び込まれるであろう 空のトロッコが並んでいます。

左手にも 「515平井」 と記された 横坑の坑口が見えますが、あまり使われてはいない様子です。

斜坑の手前には、古びたバッテリー機関車が停まっています。
     
  5分ほどすると、女性の運転手が バッテリー機関車に乗り込み 運転席に立ったまま 機関車を動かし始めました。
     
  構内の片隅には、水濡れしないように 鉄板を被せられただけの 予備(?)のバッテリー機関車も 数台 並んでいました。
     
  居合わせた職員の話では、間もなく 石炭を積んだトロッコが斜坑から出てくるらしく、その後 構内から 500mほど先の積出施設まで 石炭列車が走るのだそうです。

積出施設へ向かうという 彼らの後に ついて行ってみることにしました。
     
  菜の花の咲き乱れる 軌道の終点は、エンドレス状になっていて、石炭を降ろし終えた空のトロッコが並んでいました。

左手には、石炭を降ろすためのチップラー3基 が設置されています。
     
  崖下には 石炭の積出施設が見えます。

道路だけでなく 川にも面しているので、かつては船で石炭を運んでいたのかもしれません。
     
  線路伝いに少し引き返して 途中で待っていると、9時頃に 石炭列車が姿を現しました。

機関車を運転しているのは、先ほどの女性です。
 
     
  列車の速度は 割りとゆっくりなので、手前に走っては 待ち構える という ことを繰り返しました。

トイレの前を走り抜けます。
 
     
  終点近くまで来ると、列車は 線路上に停まっていた 空トロッコ 1両も、押して行きます。
     
  ようやく 終点に 列車が到着しました。

機関車は、チップラーの手前で トロッコを切り離すと、先ほどの空車を押しながら 菜の花畑の中に入って行きました。

そして、ループに停まっている空車の後ろに トロッコを繋ぎ終えると、単機で 引き返してきました。

一方、到着した 石炭トロッコは、この後 手押しで チップラーへと運ばれるようです。
     
  一旦 引き返した機関車は、今度は 空車の列の前方へと 向かいます。
     
  やがて 編成の整った空車列車は 炭砿構内の方に向かって走り始めました。
     
  短い距離ですが、なかなか風情のある沿線です。

しかし、列車の走行に合わせて 走らなければならないため、景色を眺める余裕もなく、そろそろ息も切れてきました。
 
     
  構内まであとわずか という辺りで 列車を停めると、運転手は 空のトロッコを 切り離してしまいました。

そして、ここからは 単機で構内に入って行きました。
     
  構内には 坑木を積んだトロッコも並んでいますが、直ちに搬入するというわけではなさそうです。

近くに 機関車を停めると、運転手は 降りて どこかへ立ち去ってしまいました。

構内が すっかり静かになってしまったため、私達も 引き揚げることにしました。