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攀枝花煤業 太平砿
Panzhihua Coal Mining / Taiping Mine
2017.6.5
レポート :  【 2017.6 】
         
   
攀枝花は、標準軌のクロコダイル型電気機関車が活躍する町として有名ですが、ナローゲージの砿山鉄道もあるため、初めて 訪れてみることにしました。

成都から 成昆線の夜行列車で南下し、早朝の攀枝花駅に降り立つと、昆明から来たガイドさん(周 晨曦 氏)が出迎えてくれました。

太平砿は、街の中心部からは 4kmほど離れた山中にあるので、街でタクシーをチャーターしての訪問です。
 
   
 
  太平砿の施設は、太平南路という道路を挟んで 東西に広がっています。

11時過ぎにやって来たのですが、既に昼休みなのか 構内は 閑散としていました。

写真は 太平南路を横ぎる踏切から 坑口方向(西側)を眺めたものです。

人車が並ぶ側線は 砿夫達の乗降場所で、雨に濡れずに利用できるよう 屋根が張られています。


 
     
  しばらくすると 大型機材を積んだ台車が、坑口から 出てきました。 

載っていたのは、巨大な鉄枠と油圧シリンダーを備え、坑道先端部での機械採炭時に 天井を支える装置(自動支保)です。

なお 後ろで台車を押していたのは、バッテリー機関車でした(3号機)。
     
  運転士は、支保の載った台車を 資材倉庫の入口に 停めると、機関車から降りてしまいました(3号機)。
     
  踏切番の職員に、この後の 列車の踏切通過予定を尋ねたところ、"12時半以降になるだろう" と言われました。

道端の食堂で 昼飯を済ませ 待機していると、職員の話どおりに 列車が 走り出しました。

先ほどの機関車が 10両ほどのズリトロッコを押して 通過して行きます(3号機)。
     
  トロッコの編成は、太平南路を 渡り終えた先で切り離されました(3号機)。

右側のレンガ塀の裏に ズリ捨て場があるので、ここから先 は トロッコを手で押して運び込むようです。

ブーゲンビリアの花が咲いていて 綺麗でした。
     
  トロッコを切り離した機関車は、再び踏切を通過して 西側の構内へ 戻って行きました(3号機)。
     
   機関車は このまま奥の坑口へ向かうのか と思い眺めていたところ、途中から逆方向へ進み始めました(3号機)。

そして 資材倉庫に向かう線へと転線しました。

なお 昼前に停まっていた 支保を積んだ台車は、既にどこかへ運ばれたらしく、周りには 見当たりません。

 
     
 
機関車は、そのまま 資材倉庫の中へ入って行きました(3号機)。

その後 暫らく待ってみたのですが、機関車が姿を見せることはありませんでした。
     
  西側の構内での動きが途絶えたので、太平南路を横断し、今度は 東側の施設を覗いてみました。

先ほど運び込まれたズリトロッコの車列は、既に 短くなっていましたが、残った車体に 職員が 何かチョークで書き残しているところでした。

 
     
  その先には 古びたチップラーがありました。

かつては、ここでもズリを降ろしていたのかもしれません。
     
  奥へ歩いて行くと、右手へ伸びる引込線があり、 "運輸区機電班"と書かれた施設に続いています。

車庫や充電施設があるのでしょう。

扉があって中には入れないので、諦めて 左側の線路を 先へと進みます。
     
  その先には 再び分岐点がありました。

少し古い衛星写真を見ると、東側の軌道は 終点が ズリ捨て場を回るように エンドレス状になっているので、その頃の名残りでしょう。

右側の線路には、ズリ捨て場への立入りを禁止する看板があるものの、その先で 行き止まり でした。

左側の線路はどうでしょう。
 
     
  こちらも 殆ど使われている様子はなく、少し奥に入ったところで レールが土に埋もれていました。

太平砿の散策は、これでお終いです。