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南陽砿業 南陽廟砿
Nanyang Mining / Nanyangmiao Coal Mine
2014.12.22
レポート :  【 2014.12 】
         
   
Google の衛星写真を眺めていたところ、産炭地の湖南省耒陽市には、幾つかの炭砿から 坑外にのびる軌道のあること が わかってきました。

南陽廟砿も それらのうちのひとつで、他のインターネットの情報から、現在も操業していることが 把握できたものの、どんな機関車が走っているのか?など、具体的な情報が よくわからないなかでの 訪問となりました。
 
耒陽市中心部のターミナルから、ガイドさん(柳 曙光氏)とともに、南陽行きのミニバスに乗り込んだところ、ちょうど、南陽煤砿へ向かう関係者も 一緒になりました。

幸い 輸送事情にも詳しい方でしたので、車中で 「軌道は 600mmのナローゲージで 今なお石炭輸送に用いられていること」 や、「電化されていること」、「炭砿の招待所があり 我々でも宿泊ができること」 等を知ることができ、安心することができました。
 
   

 
 
  南陽砿業の本社です。

正式名称は「黒金時代南陽砿業有限公司」という のだそうです。

この日は、左隣にある 同社の招待所に宿泊させてもらうことができましたので、一旦 荷物を部屋に置いてから、近くにある 南陽廟砿 へと向かいます 。
     
  炭砿に着くと、タイミングよく L型の電気機関車の姿を見つけることができました。

ちょうど、機関車を降りた 運転士が 鉄棒を用いて、架線から集電させている ところでした。

どうやら、架線の張り具合が悪く、集電が上手くできなかったため、機関車が停まってしまった模様です。




 
     
  順調に走り出した機関車は、50m程先にある事務所の前で止まりました。

この辺りは、線路上に大屋根が設けられ、悪天候の時でも、雨に濡れない構造になっています。

後ろに見える立坑の壁面には 「自力更生」などの 懐かしいスローガンが、今なお 残されていました。

そういえば、ここ湖南省は 毛沢東の故郷でしたね。

この後、機関車は更に奥へと進んで行ってしまい、やがて見えなくなりました。
 
     
  しばらくすると、先ほどの電気機関車が、石炭を積んだトロッコを牽いて 戻ってきました。

これから、700m ほど離れたところにある 選炭施設・積替施設に向かうようです。
     
  と 思ったら 列車は 一旦 停止して、運転士は 道端に立つ職員と 何やら 打合せを 始めました。
     
  列車が走り去ってしまうと、退屈な時間がやってきます。

列車が戻ってくるまで 1時間ほどあるそうですので、ボタ山に向かう インクライン の写真などを撮りました。

 
     
  戻ってくる 空車列車は、炭砿の入口付近で待つことにしました。

道路沿いに 南側を走ってきた列車は、この踏切で道路を横切り、炭砿施設へと向かいます。

踏切付近では、大型車両の通過に際して邪魔にならないよう、架線が取り外されています。
 
     
  次の運炭列車は、沿線で 待ち構えて待つことにしました。
     
  列車は、商店街の裏を通り抜けて行きました。
     
  その次の列車は、選炭施設・積替施設のある終点近くで 撮ることにしました。

この踏切も 架線が外されているため、俯瞰撮影の際に 邪魔になりませんでしたが、何だか妙な感じがします。
     
  運炭列車が、終点に到着しました。

隣に選炭施設・積替施設があるため、石炭を降ろすためのループ線が、左手奥に設けられています。

なお、列車は ループ線にそのまま進入するわけではなく、 切り放された機関車が 一旦 右側の側線を通って手前に戻り、推進運転によって トロッコを奥に押し込こみます。
     
  ループ線に向けて、トロッコを押し終えた 機関車は、今度は 降ろし終わった トロッコを引き出すために、隣の側線へと 急ぎます。
     
  空のトロッコの組成ができあがり、炭砿に戻る準備ができました。