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栄山煤業 Rongshan Coal Mining 2011.7.18-19 |
レポート : 【 2011.7 】 【 2012.3-準備中 】 【 2012.8ー準備中 】 【 2013.3ー準備中 】 |
栄山煤業は 監獄鉄道という 特殊な背景があり、実に 魅力的な鉄道であるものの 永い間 訪問を躊躇してきました。 しかし 過去に訪問された方達の貴重なレポートや ご意見を参考にさせていただいた結果、まずは 1度 訪れてみることに決めました。 ただ 立入禁止区域ということで、ガイドさんを帯同して 万一 迷惑がかかると 申し訳ないので、今回は あえて 単独で訪問することにしました。 当時は、終点の 喩家扁の奥にあった 炭砿は休業中で、石炭列車は運行されておらず、無蓋車をつないだ 混合列車が 1日に 3往復(火・木曜日)または 2往復(残りの5日)運転されていました。 なお 訪問に際して、直前に現地に赴かれた 故 丸谷洋一氏から 数々の貴重なアドバイスをいただきました。 厚く お礼申し上げます。 |
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早朝に 成都を発った列車で 広元駅を降り、タクシーで 栄山に たどり着いたのは 15時頃でした。 栄山駅に出向くと、プラットホームでは、15時30分発の 205次列車が 停車中でした(210号機)。 この日は月曜日のため、午後は この列車しか走りません。 |
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栄山駅の構内には、古い客車の廃車体も 並んでいました。 一方、先程の列車は 構内で 車掌車・無蓋車 の連結を済ませると、乗客達が 乗り込み始めました。 |
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真夏の日中のことですから、停車したままの客車の車内は、まるで蒸し風呂のようです。 トラブルを起こさないように・・と 緊張して乗り込んだのですが、あまりの暑さと 腹を出してくつろぐ乗客達を見ていると 張り詰めた気持ちも 緩みがちです。 ところが その時、膝の上の青シャツに 紺の肩章が付いている ことに気付き、それまでの 暑さなど 一瞬のうちに 吹き飛ばすことができました。 まもなく 回って来た車掌に 乗車賃(1元) を払うと、列車は動き出しました。 |
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誰からも話しかけられないように、こちらが 狸寝入りをする間に、列車は 中間駅も過ぎ 終点の喩家扁站に 30分ほどで 到着しました(210号機)。 下車した乗客達は、ここから 線路伝いに 奥の方へ 歩いて行く者、吊り橋を渡って 川の対岸に向かう者など様々です。 折り返し 栄山に戻る私は、構内に 一人 取り残されました(前方に座っている女性は車掌さん)。 左手には かつての名残である 監視塔の遺構 があります。 |
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やがて 機回しを経て、機関車が先頭に立ちました(210号機)。 この 206次列車の発車時刻(16時30分発)まで まだ10分余りありますが、準備が整った客車に 再び 乗り込みます。 |
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車内で 目をつぶって 発車を待っていると、発車間際になって 乗客が 急に増え 何やら 賑やかになりました。 そっと 薄目を開けてみたところ、周りは 何と 公安関係者ばかりです。 このため、楽しみにしていた 車中からのロケハンは 諦め、またもや 狸寝入りで 栄山へと 戻ることになりました。 なお、栄山からは ミニバスを利用して 広元市内へと 引き揚げました。 |
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翌日は 火曜日なので、1日に3往復の列車が走る日です。 広元市内から 再び ミニバスで 現地入りした後、栄山駅から 3 kmほど先まで 線路や道路沿いに 歩いてみることにしました。 途中 テンダファーストの201次列車を やり過ごした後、戻りの202次列車は 后河沿いの 段々畑の中で 待ち受けることにしました。 10時20分 頃に 列車の姿が見えてきました(210号機)。 |
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上の写真を拡大してみると・・・ 無蓋車には、荷物の積下しを手伝うためか 坊主頭の服役囚(5名) と 見張り役の職員(2名)の姿が 写っています。 |
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緊張感の漂う 無蓋車とは対照的に、 実に のどかな風景の中を 列車は 走り去って行きました(210号機)。 | ||
続く 203次列車を 途中の橋梁で撮った後、204次列車は 田んぼの中のカーブ(2.5 km地点)を通過するシーンを 撮ることにしました。 列車は 13時半位 にやって来ました(210号機)。 |
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15時40分 に、昨日 乗車した 205次列車 がやって来ました(210号機)。 列車は テンダファーストで上がって来るため、サイドから 撮れる場所(畑の中)を 探して待ちました。 |
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戻りの最終となる 206次列車も、后河の渓谷を走るところを 道路脇から 撮ることにしました(210号機)。 | ||
上の写真の続きです(210号機)。 | ||
走り去る列車を 見送った後、前日と同じ要領で 広元市内へと 戻りました(210号機)。 ヒヤヒヤしながらの 訪問でしたが、無事に 撤収できて ホッとしました。 |